いつまで住むことができるの?マンションの寿命の疑問

こんにちは。マンション管理カレッジがお届けするマンション管理ブログです。
マンションの寿命は、居住者にとって非常に重要な問題です。特に、中古のマンションを購入する方なら「本当に購入して大丈夫なのか? 自分が生きている間住み続けられるのか?」と真剣に悩むのではないでしょうか。今回は、マンションの寿命の疑問について見ていきましょう。
マンションの寿命の疑問1:平均寿命は68年
【居住者の声】
私は今年で30歳になるのですが、思い切ってローンを組んでマンションを購入しようと考えています。しかし、80歳以上まで生きるのが当たり前の時代ですから、今購入したマンションにずっと住み続けられるのか不安です。マンションの寿命というのはどのくらいあるのでしょうか。
【マンション管理 対応のポイント】
国土交通省が2013年に発表したデータでは、RC造(鉄筋コンクリート造)のマンションの平均寿命を「68年」としています。もちろん、あくまでも平均寿命ですから、これより短い場合もあれば長い場合もあるわけです。ちなみに、RC住宅自体の物理的な寿命は「117年」と推定されていますが、設備の劣化やメンテナンス費用の増大に耐えられないので、実際にそこまでマンションが残る可能性は低いと考えられます。
【参考】
マンションの寿命の疑問2:「耐用年数47年」は税務の問題に過ぎない
【居住者の声】
マンションの寿命について調べていたところ、「RC造の建物の法定耐用年数は47年」という情報を見つけました。これは、鉄筋コンクリートのマンションでも、47年経つと住めなくなってしまうということなのでしょうか。
【マンション管理 対応のポイント】
法定耐用年数というのは、その建物の減価償却にかかる期間のことです。マンションの資産価値は年々低下していき、新築から47年経つと帳簿上の資産価値はゼロになります。つまり法定耐用年数は、税務上の問題で設定されている数に過ぎず、実際に住めるかどうかの基準になっているわけではありません。1つの目安として捉えてはいかがでしょうか。
マンションの寿命の疑問3:適切な修繕が寿命を延ばす
【居住者の声】
マンションの購入を検討しているのですが、お金にあまり余裕がないため、再び別のマンションに移ることは考えていません。なるべく寿命の長いマンションに住みたいので、マンションの寿命を決定する要因があれば教えてください。
【マンション管理 対応のポイント】
マンションの寿命を左右する要因はいくつもありますが、やはり最終的には「定期的な大規模修繕が適切に行われているかどうか」が重要です。長期修繕計画が杜撰だったり、修繕積立金の見積もりが甘かったりすると、適切な修繕は行えません。当然、マンションの寿命も縮んでしまうでしょう。
そのため、マンションを購入する時には、長期修繕計画の内容を確認することが大切です。購入したあとも修繕計画には興味を持ち続け、管理組合の活動に積極的に関わるといいでしょう。管理組合に強力なリーダーがいれば、居住者の意見をまとめて大規模修繕を成功させることができるはずです。
まとめ:マンションの寿命は、居住者の取り組み次第
「住宅は一生に一度の買い物」といわれることもありますが、本当に一生住み続けられるかどうかは、物件の選び方と修繕計画にかかっています。うまくいけば半世紀以上住み続けることも可能ですから、居住者で団結してマンションの寿命を延ばしましょう。