消すだけでなく再発防止策も必要。マンションの落書き対策

こんにちは。マンション管理カレッジがお届けするマンション管理ブログです。
みなさんは、外壁にひどい落書きがされた建物を見たことはありますか? このような被害はどこでも発生する可能性があり、マンションも例外ではありません。もし落書きが発生したら、どう対応すればいいのでしょうか。今回は、マンションの落書き対策について考えてみましょう。
マンションでの落書き対策1:消すこと自体が落書き対策になる
【居住者の声】
私の住む階の壁に、小さな落書きがされていました。それほど悪質なものとは思えないので、近所のお子さんのいたずらかもしれません。放っておいても構わないでしょうか。
【マンション管理 対応のポイント】
落書きは、たとえ小さなものであっても消すことをおすすめします。なぜなら、落書きをそのまま放置すると「落書きしても構わない」という雰囲気ができてしまうからです。気がつけばあちこちに落書きがされていた、という事態になりかねません。
そのため、落書きを発見したら、すぐに管理組合・管理会社に報告しましょう。小さくて書かれたばかりのものなら、通常清掃の範囲内で対応できる可能性もあります。落書きをこまめに消すこと自体が、落書き対策になると考えてください。
マンションでの落書き対策2:掲示で呼びかける
【管理組合の声】
マンション内に大きな落書きがされていたため、清掃業者に依頼して消してもらいました。保険の対象になったので金銭的な負担は小さかったのですが、やはり犯人を特定すべきだという声が大多数です。管理組合としてどのように対応するのが望ましいでしょうか。
【マンション管理 対応のポイント】
最も確実性が高いのは、防犯カメラの映像を確認することです。しかし、たまたま死角に入っていたり映像が荒かったりして、犯人の顔がわからないこともあるでしょう。また、居住者の誰かが犯人であると特定できてしまうことで、マンション内の空気が悪くなるのを恐れる人もいるかもしれません。
そのような時は、落書きのあった事を掲示物で知らせましょう。居住者への注意喚起になるのはもちろん、犯人への警告もできます。掲示板やエレベーター内などの目立つ場所に加えて、落書きの現場に掲示するのもおすすめです。内容としては、以下のようなものをわかりやすく盛り込んでください。
- 落書きが発生し、消すのに費用がかかったこと
- 落書きはマンションの住環境を損ねる重大な問題であること
- 犯人には損害賠償請求を行う可能性があること
- 警察に被害届を出す可能性があること(もしくはすでに出したこと)
マンションでの落書き対策3:警察に相談する
【管理組合の声】
理事会でマンションの落書き問題について協議した結果、警察に被害届を出すことになりました。しかし、「そこまで大事にする必要はない」という意見があるのも確かです。本当に被害届を出していいものでしょうか。
【マンション管理 対応のポイント】
犯人に対してどの程度のアクションを起こしたいのかにもよりますが、基本的には被害届を出すことをおすすめします。よほど大きな落書きでない限り、警察が積極的に捜査することはないのですが、重要なのは「警察の記録に残すこと」です。落書きの被害が収まらず、本格的な捜査が必要になった時に、相談の記録があると警察も動きやすくなるでしょう。
また、保険金を受け取る時には、被害届が受理されていることが条件になっている場合もあります。それ以外にも、警察との信頼関係が築けていると便利なことは多いので、もう少し気楽に相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ:落書きには毅然とした対応を取ろう
落書きはマンションの住環境を悪化させ、資産価値も下げてしまいます。内部はもちろんのこと、外部の落書きは通行人などから見えてしまいますから、早急な対応が必要でしょう。「たかが落書き」とは考えず、積極的な対応を取ってみてください。