発生したらまず何をすべき?保険は適用できる?マンションの水漏れへの対応

こんにちは。マンション管理カレッジがお届けするマンション管理ブログです。
マンションでは、水道管の老朽化や蛇口の閉め忘れなど、さまざまな理由で水漏れ事故が発生することがあります。被害を最小限に食い止め、スムーズに原状回復するにはどうすればいいのでしょうか。ここでは、マンションの水漏れ事故への対処法を紹介します。
マンションの水漏れへの対応1:まずは水漏れを止めよう
【管理組合の声】
マンションの一室で水漏れが発生しました。おそらく上の階から漏れてきていると思うのですが、真上の階の居住者は「自分は何もしていない。おそらく共用部分の水道管から漏れているのだろう。修理するとしても費用は負担しない」と主張しています。どうすればいいでしょうか。
【マンション管理 対応のポイント】
水漏れが発生した時は、とにかく水漏れを止めることが最優先です。そうしないと、被害がさらに広がってしまうおそれがあります。責任の所在や費用の負担について話し合うのは、そのあとでも構いません。離れた場所から水が流れてきている可能性もありますから、発生箇所付近のすべての居住者に協力を依頼するとともに、修理業者にも連絡しましょう。
マンションの水漏れへの対応2:調査して発生箇所を特定
【居住者の声】
先日、私の留守中に天井からの水漏れが発生しました。管理組合が迅速に動いてくれたおかげで、水漏れそのものは止まったのですが、部屋の中がびしょ濡れです。リフォームにはお金がかかりますし、駄目になってしまった家具や服の弁償もしてほしいのですが、誰に請求すればいいのでしょうか。
【マンション管理 対応のポイント】
水漏れ事故の賠償責任の所在は、発生箇所がどこだったのかによって変わります。共用部分(水道管など)で発生したのであれば管理組合が、専有部分(部屋の中)で発生したのであれば区分所有者が責任を持つのが原則です。
そのため、水漏れ発生時に上の階の居住者が何をしていたのか、天候はどうだったか、以前から老朽化を指摘されていた設備はなかったか……といった情報を突き合わせて調べることになるでしょう。漏れていた水がきれいな水なのか、汚水だったのかも判断材料になります。
それでも原因がわからなければ、専門の業者に調査を依頼するのがおすすめです。原因を特定しない限りは保険金の請求もできませんから、早めに動きましょう。
マンションの水漏れへの対応3:保険で補償はできる?
【居住者の声】
水漏れ事故で被害を受けたのですが、水道管に亀裂が入っていたのが原因という調査結果が出たため、管理組合に補填してもらうことができました。マンションの加入している保険が適用されたので、それほど大きな問題にはならなかったようです。個人の場合でも、このような保険は使えるのでしょうか。
【マンション管理 対応のポイント】
自分が加害者の立場になってしまった場合は、「個人賠償責任保険」が適用できる場合があります。これは単独で契約するものではなく、火災保険や自動車保険とセットで加入するタイプの保険です。逆に、自分自身の部屋の損害を補填したい場合は、火災保険の「水濡れ保証」が使える場合があります。保険会社に問い合わせてみましょう。
まとめ:水漏れ事故はどこでも起きる。対処法を知っておこう
トイレを詰まらせたり蛇口を閉め忘れたりといったトラブルは、誰でも引き起こしてしまう可能性があるものです。築年数の古いマンションなら、水道管が老朽化していることも多いでしょう。水漏れトラブルはいつでも起きると考え、正しい対処法を知っておくのがおすすめです。