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思わぬことで大怪我も?マンションの共用部分の事故対策

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思わぬことで大怪我も?マンションの共用部分の事故対策

こんにちは。マンション管理カレッジがお届けするマンション管理ブログです。

マンションの共用部分では、過失か偶然かを問わず、思わぬ事故が発生することがあります。安全に生活できるようにするためにも、事故は極力防がなければなりません。今回は、マンションの共用部分の事故対策について考えてみましょう。

共用部分の事故への対応1:責任は誰にある?

【居住者の声】

マンションの広場にある遊具が壊れ、乗っていたお子さんが大怪我をしたそうです。親御さんは「管理組合を訴える」と言っていますが、設置されてからあまり時間が経っていないはずなので、遊具が劣化していたとは思えません。この場合、誰の責任になるのでしょうか。

【マンション管理 対応のポイント】

遊具に限らず、共用設備を使っていて事故が起きた時の責任の所在としては、主に以下の3つが考えられます。

 

  • 設備に問題がなかった場合

無理な使い方をするなど、使用者の過失(もしくは偶然)による事故と考えられるため、責任は本人にあります。

 

  • 破損や劣化があった場合

メンテナンス不足が事故の原因と考えられるため、責任は管理組合にあります。つまり、区分所有者全員の責任です。

 

  • 施工不良があった場合

設置を担当した会社に責任があります。ただ、設置から年月が経過していた場合、施工不良による瑕疵かどうかを調べるのは難しいでしょう。

 

いずれにしても、現場を詳しく調べて原因を特定しなければなりません。誰が慰謝料を支払うのかという問題にもつながりますから、慎重に調査を進めた方がいいでしょう。

 

共用部分の事故への対応2:注意喚起の張り紙

 

【管理組合の声】

最近、共用部分で走り回る子供たちが増えました。事故につながるといけないので、走らないよう注意を促すとともに、事故が起きても管理組合は責任を負わない旨の張り紙をしようと思っています。問題ないでしょうか。

 

【マンション管理 対応のポイント】

基本的には問題ないと思われます。ただし、事故につながりかねない破損・劣化が見られる場所では話が別です。一時的な注意喚起として張り紙をするだけならいいのですが、問題がある場所を長期間放置していて事故が発生した場合は、管理組合の責任が問われてしまいます。「責任を負わない」という言い方は、普通に使用していれば事故が発生しない場所でのみ使いましょう。

 

共用部分の事故への対応3:小さな異変も見逃さない

【管理組合の声】

当マンションはそれほど古くはないのですが、どうにも小さなトラブルが多いように感じます。廊下がツルツルしていて転びかけたとか、お子さんが柵を乗り越えそうになったとかいった話をよく聞くのです。ただの偶然だという意見も多いのですが、何か対策を打った方がいいのでしょうか。

【マンション管理 対応のポイント】

いわゆるハインリッヒの法則では、1件の大きな事故・災害の裏には29件の軽微な事故・災害があり、その裏には300件のヒヤリ・ハットがあるとされています。小さな問題を把握して対策を打つのは、とても大切なことです。妙に滑りやすい廊下、幼児でも簡単に乗り越えられそうな柵、破片がポロポロと落ちている外壁などがあれば、すぐに改善するのが望ましいでしょう。

まとめ:定期的な点検で事故を防ごう

事故というものは、どんな高級マンションでも起きてしまう可能性があります。大切なのは、できる限り事故の発生を予防できるよう配慮することです。安全に暮らせるマンションになっているか、定期的に共用部分を点検しましょう。