健康への被害は無視できない。マンションの喫煙トラブル

こんにちは。マンション管理カレッジがお届けするマンション管理ブログです。
バルコニーでの喫煙をめぐるトラブルは、非常によく発生しています。
喫煙率が年々減少している現代でもそれは変わりません。
ここでは、マンションの喫煙トラブルへの対処法を考えてみましょう。
マンションの喫煙トラブル1:バルコニーでの喫煙
【居住者の声】
真下の部屋に住む人が、毎日のようにタバコを吸っていて困っています。
タバコの煙が部屋に入ってくるので、迂闊に窓も開けられません。
何より問題なのが洗濯物で、タバコの臭いが染み付いてしまいます。
直接苦情を言いにいってもいいでしょうか。
【マンション管理 対応のポイント】
喫煙をめぐるトラブルは、当事者同士の話し合いによって解決するのが基本です。
まずはタバコの煙で迷惑していることを伝え、配慮を要請しましょう。
ただ「吸うな」というのではなく、「洗濯物が出ている間は吸わない」「この時間なら吸っても大丈夫」といったルールを決め、妥協点を見つけてください。
どうしても折り合いがつかない場合は、管理会社に相談してみましょう。
掲示や書面によって注意喚起をしてもらえれば、穏便にすむ可能性があります。
直接苦情を言うのが難しい場合にも有効です。
マンションの喫煙トラブル3:室内での喫煙
【居住者の声】
マンションのバルコニーで喫煙して、トラブルになったという話をよく聞きます。
しかし、そもそもなぜバルコニーでタバコを吸うのでしょうか?
私は普通に室内で吸っています。
1人暮らしですから家族に気を使う必要もありません。
この場合でも、何か問題が発生する可能性はありますか?
【マンション管理 対応のポイント】
室内で喫煙していた場合、退去時にトラブルが発生する可能性があります。
居住者には、退去時に部屋を原状回復させる(入居時の状態に戻す)義務があるからです。
長年室内での喫煙を続けていれば、壁や天井はヤニで黄色くなり、臭いが染み付いてしまうでしょう。
壁紙をすべて交換しなければならない可能性も否定できません。
どうしても室内で喫煙せざるをえない場合は、空気清浄機を用いるなどして部屋へのダメージを抑えるのが望ましいといえます。
なお、換気扇の下で喫煙するのはおすすめできません。
外部にタバコの煙を排出することになるため、バルコニーで喫煙しているのと大差ないからです。
マンションの喫煙トラブル3:管理規約による禁止
【居住者の声】
居住者から「バルコニーでの喫煙をやめさせてほしい」という相談が寄せられました。
まだ対応はしていないのですが、いっそこれを機会に完全禁煙にするべきではないかとも考えています。
今の世の中では、完全禁煙はおかしなことではないと思いますが、大丈夫でしょうか?
【マンション管理 対応のポイント】
現在では、最初から完全禁煙の賃貸マンションも登場しています。
また、喫煙トラブルが裁判に発展した結果、タバコの被害を訴えている側が勝訴した判例もあるため、完全禁煙にしても一定の理解は得られることでしょう。
しかし、管理規約で一律に喫煙を禁止すると、居住者同士の関係が悪化する可能性があります。
喫煙者にとってみれば、自分の権利が一方的に制限されていることに他ならないからです。
規約の変更は最終手段と捉え、できる限り話し合いによる解決を促してください。
まとめ:喫煙トラブルへの対応は、お互いの権利の尊重が大切
喫煙をめぐるトラブルは、タバコを吸う権利と吸わない権利のぶつかり合いです。
どちらが正しくてどちらが悪いというものではありませんから、お互いの権利を尊重しつつ穏便な対処を目指しましょう。